顔面骨骨折
概要
顔面骨とは顔面の骨格を形成する骨のことです。非常に複雑な形をしており顔の形態と機能に重要な役割を果たしています。その為、顔面骨骨折が生じますと様々な症状が出現します。
症状
- 骨折に伴う顔面形態の変形
- 複視(眼球の動きが障害され、物が二重に見える)‥‥眼窩骨折etc
- 開口障害(口があけにくい)‥‥頬骨骨折・下顎骨骨折etc
- 咬合不全(噛み合わせの異常)‥‥上顎骨骨折・下顎骨骨折etc
- 知覚障害
診断
症状に加えて、レントゲンやCTで診断を確定します。
治療
眼窩骨折
頬骨骨折などに合併するものの他に、眼部にボールや肘・膝などがあたって眼球の周囲にある薄い骨が折れる骨折があります。症状として複視、眼球陥凹、頬部や上唇のしびれを生じます。受傷後早期の手術が望ましい場合もあります。手術は、骨折部に陥没した眼窩内容をもとの位置に戻し、骨欠損が生じた場合、骨あるいは人工材料を用いて眼窩壁再建を行います。
特に10代以下の若年の眼窩骨折は外眼筋の絞扼が起こりやすく、緊急を要する場合があります。
当院では緊急の眼窩底骨折にも対応しておりますので、ご紹介ください。
顔面骨骨折は骨折によって変位した骨を元の位置に戻したのちに、内固定といって、さまざまな固定材料で骨を固定します。この際に、当科では、手術による新たな傷を極力避け、また内固定を最小限にするよう努めています。内固定の材料にはチタン性の小さなプレートや自然に吸収される吸収性プレートで固定しますが、部位によって方針が若干異なります。
鼻骨骨折
骨折により、鼻の形態が変形します。治療の主目的は変形した鼻の形態を回復する事にあります。皮膚は切開せずに、整復鉗子を用いて折れ曲がった骨を元に戻します。
頬骨骨折
骨折により、開口障害、頬部の知覚障害や頬部の平坦化などの症状が生じます。眼窩骨折を合併すると眼球運動障害をきたし、物が二重に見えたりすることもあり、骨折の程度・症状により手術の内容は大きく異なります。骨片の転位が軽度で骨折による症状もほとんど認めない場合には手術は必要としませんが、変形が強い場合や障害が重度であれば手術による整復が必要となります。
上顎骨折・下顎骨折
いずれも、受傷後、歯の噛み合わせ異常を自覚するようになります。治療は、咬合(噛み合わせ)の回復が主目的となり、手術によって噛み合わせを修復します。
場合によっては術後顎間固定といって、骨折部の安静のためワイヤーなどで歯の位置を固定することがあります。
