レーザー治療

レーザー治療について

あざやシミに対して一定の波長の光を当てることであざやシミを薄くする治療です。当科では血管病変(赤色のあざ)に効果的な色素レーザーとメラニン系疾患(青色~黒色のあざ)に効果的なピコ秒レーザーを用いて治療を行っております。レーザー治療は照射時にチクチクとした痛みを伴い、照射後の皮膚は軽いやけどの状態となります。外来において麻酔の塗り薬やテープを貼って日帰りで照射することもありますが、痛みの程度や治療の部位(小さなお子様の顔面、特に目の周囲など)、照射範囲によっては1泊2日~2泊3日程度の入院下に全身麻酔を行ったうえで行います。照射後の皮膚には炎症を抑える効果のある軟膏を数日間塗って頂きます。
当科では保険適応の疾患を対象としており、乳児血管腫、単純性血管腫、太田母斑、異所性蒙古斑を主に治療しております(扁平母斑は当科での治療対象としておりません)。人によって薄くなるのにかかる回数は様々ですが通常複数回の治療を要します。治療と治療の間は3ヶ月以上あけることが保険で決められています。お気軽にご相談ください。
小さな皮膚良性腫瘍に対しての炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)による保険治療も行っております。

図:当科で用いているレーザー
(左:ピコ秒レーザー、右:色素レーザー)

ピコ秒レーザー対応疾患について

茶あざ、青あざは皮下に異常なメラニン色素が増殖し皮膚を通じて透けて見える状態です。生まれつき、もしくは若い頃に出来る目の周りのアザ(太田母斑)、おしり以外の場所にある蒙古斑(異所性蒙古斑)や、けがのあとにできるシミ(外傷性色素沈着)に効果があります。レーザー光を照射しますと、レーザー光はメラニン色素に吸収され、メラニンが破壊されるため色が薄くなります。照射後は、1週間くらいで茶色のかさぶた状になることがあります。無理にはがさないようにし、軟膏を塗って自然と脱落するのを待ちます。照射部位の膨隆や、点状出血を認めることもあります。照射後に再生してきた皮膚は薄いので半年くらいはピンク色の色調ですが徐々に肌色になっていきます。
照射後の皮膚の変化として炎症後色素沈着といって色が濃くなることがあります。紫外線がレーザー照射部位に当たると色素沈着を増悪させますので、最低半年間はサンスクリーン剤(日焼け止め)を塗るなどの遮光をして頂きます。レーザーの副反応として色素脱失(周囲皮膚よりも白く色が抜ける状態)も挙げられます。また保険適応では3か月の間隔での治療が可能ですが、色素沈着や色素脱失予防のために間隔をそれよりも長く(6か月~1年程度)あけて治療を行う場合があります。色素沈着や色素脱失が疑われる場合には継続的なレーザー治療は一時中断し保存的に経過観察を行います。

※加齢に伴うシミに対するレーザー加療は自費治療となります。申し訳ありませんが当科では治療対象としておりません。
※扁平母斑にはピコ秒レーザーの保険適応はありません。申し訳ありませんが当科では治療対象としておりません。

色素レーザー対応疾患について

赤あざは、皮下に異常な血管が増殖し、赤血球のヘモグロビンの赤い色が皮膚を通じて透けて見える状態です。レーザー光を照射すると、レーザー光は赤血球の中のヘモグロビンに選択的に吸収され、ヘモグロビンが破壊されるのと同時に赤血球や血管壁も破壊されるため、赤い色が薄くなります。約3か月の間隔をあけて複数回の治療が必要です。10回以上治療が必要な場合もあります。乳児血管腫(いちご状血管腫)に対するレーザー治療の目的は、病変の消退期に入る1才前後までの増大をできるだけ抑え、消退後の瘢痕を少なくすることです。目の周囲や耳・鼻など機能や形態に関わる部位や広範囲の場合、また潰瘍や出血を伴う場合はプロプラノロール内服治療との併用も行っております。毛細血管奇形(単純性血管腫)に対するレーザー治療の目的は見た目を改善することです。本疾患はレーザーによって完治することはなく、一生を通じて病変が目立つようになったら治療を繰り返す必要があります。色素レーザー治療直後は皮内出血により一時的に赤紫色になり目立つことがあります。また、一過性に色素沈着が起こることもあります。レーザー照射部位はサンスクリーン剤(日焼け止め)を塗るなどの遮光をして頂きます。

治療後の危険性、合併症

レーザー照射後は軽いやけどの状態です。照射部位には炎症を抑える軟膏を塗って頂きます。レーザーが強く反応しすぎた場合、水ぶくれやびらん(ジュクジュクとした状態)をおこすことがあります。その際は傷口が直るまでの期間軟膏を塗っていただきます。また体質によっては傷跡が残ったり、ケロイドになったりすることがあります。また、照射後一時的に炎症後色素沈着といって色が濃くなることがあります。軟膏塗布期間終了後もレーザー照射後の皮膚に紫外線が当たると色素沈着(シミ)を増悪させてしまうので、最低半年間はサンスクリーン剤(日焼け止め)を塗るなどの遮光をして頂きます。